【発明を実施するための形態】の記載について

ポイント!
・バリエーション、改良発明、などを記載する。

 【発明を実施するための形態】の記載について 

・明細書のメイン部分に該当する。
・以下の内容を記載する。
①バリエーション
②改良発明
③量、割合
④製造方法(必要な場合のみ)
⑤実施例(必要な場合のみ。詳細は後述)
・専門的な知識が必要となるため、発明者が全てを記載することは難しい。
→②、⑤のみを発明者が作成し、一旦、特許事務所に明細書案の作成を依頼するのがよい。
→特許事務所が発明者による追記が必要な箇所を空欄にして明細書第一案を作成。
→空欄箇所を発明者で埋める、との流れで作成するのがよい。

 ①バリエーションの記載 

<例:食品包装用フィルム>
【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱可塑性樹脂と、青色着色剤と、白色着色剤と、を含有する食品包装用フィルム。

<バリエーションとして記載する事項>
クレームの要件(例の場合、「熱可塑性樹脂」「青色着色剤」「白色着色剤」)のバリエーションを記載。

1:「熱可塑性樹脂」の記載例
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂 、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂などが挙げられる。

2:「青色着色剤」の記載例
青色着色剤としては、例えば、銅フタロシアニン(銅フタロシアニンブルー)、ヘ キサシアノ鉄(ii)酸鉄(III)、酸化第一コバルト・酸化アルミニウム混合物、イ ンジゴ又はウルトラマリンなどが挙げられる。

3:白色着色剤の記載例
酸化チタン、酸化チタン-硫酸バリウム、酸化チタン-ケイ酸マグネシウム、酸化チ タン-硫酸カルシウム又は酸化亜鉛 などが挙げられる。

 ②改良発明の記載 

・改良発明を記載する。
・但し、予想可能な効果しか発揮しない改良発明は記載する必要はない。

<改良発明の記載例(良い例)>
■改良発明その1
青色着色剤として、特に銅フタロシアニンが、成膜性向上の観点から好ましい。
→「銅フタロシアニン」が成膜性を向上させる点は予想外の効果
→改良発明として記載する価値あり

■改良発明その2
更に酸化防止剤を含むことが好ましく、特にヒンダードフェノール系酸化防止剤が、視認性向上向上の観点から好ましい。
→「ヒンダードフェノール系酸化防止剤」が視認性を向上させる点は予想外の効果
→改良発明として記載する価値あり

<改良発明の記載例(悪い例)>
■改良発明その3
熱可塑性樹脂としては、ポリエステル系樹脂が耐熱性の観点から好ましい。
→ポリエステル系樹脂が高耐熱性であることはよく知られている。
→改良発明として記載する必要はない。

 ③量、割合の記載 

・量、割合を記載する。
・特許事務所に第一案作成をお任せし、必要に応じて後ほど追記すればよい。

<量、割合の記載例>
■記載例その1
青色着色剤の含有量は、識別性に更に優れる観点から、フィルム全量基準で、好ましく は0.45質量%以上、より好ましくは0.6質量%以上である。
青色着色剤の含有量は、製膜性及び生産性に更に優れる観点から、フィルム全量基準で、好ましくは2.2質量%以下、より好 ましくは2.0質量%以下である。

■記載例その2
熱可塑性樹脂の含有量は、フィルム全量基準で、70質量%以上であってもよい。

■記載例その3
青色着色剤に対する白色着色剤の質量割合は、識別性に更に優れる観点から、1倍以上3倍以下が好ましく、1.5倍以上2.5倍以下がより好ましい。

 ④製造方法の記載 

・クレームに記載されている物(例の場合、食品包装用フィルム)の製造方法を記載する。
・但し、製造方法が明らかな場合は記載する必要はない。
・製造方法を詳細に記載し過ぎるとノウハウの流出となるので注意。
・どこまで詳細に記載するかの判断は難しく、経験が必要。
・特許事務所に第一案作成をお任せし、必要に応じて後ほど追記するのが望ましい。

<食品包装用フィルムの場合>
原料を溶融し、インフレーション、Tダイ法等の方法でフィルム化することで製造できることはよく知られている。
→製造方法を詳細に記載する必要は無い。

<新薬の場合>
その新薬となる化学物質の製造方法、精製方法は知られていない。
→製造方法、精製方法を詳細に記載する必要有り。
→但し、詳細に記載し過ぎるとノウハウの流出となってしまう。
→どこまで詳細に記載するかは特許事務所と要相談。

 ⑤実施例の記載 

・詳細は別ページ参照

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