特許権を取得する理由その1

ポイント!
自身の特許権を無断使用した者に対し、差止めと損害賠償を請求をすることができる
・差止めとは、特許権を無断使用した製品の流通を止めること。
・損害賠償請求とは、無断使用したものに対し金銭的な補償を求めること。
・特許権の取得は競合他社の製品競争力を下げ、自身の製品競争力を相対的に向上させる。

 特許権の効力 

・自身の特許権を無断使用した者に対し、差止めと損害賠償を請求をすることができる。
・差止めとは、特許権を無断使用した製品の流通を止めること。
・損害賠償請求とは、無断使用した者に対し金銭的な補償を求めること。
・特許権の使用を許可する代わりに、報酬(一般には金銭)を受け取るという使い方も可能。
 →これを「ライセンス」と言います。

 差止めが強力な権利である理由 

・「製品の流通が止まる」=「製品が販売出来ない」ということ。
・その製品の売り上げが見込めなくなる。
 →工場の閉鎖や従業員の解雇に繋がる。
・顧客が予定通り製品を購入することができず、顧客に損害が出る可能性がある。
 →顧客の信用を失う、顧客の損害を補填しなければならない。
・(参考)コラム:コダックVSポラロイド

 損害賠償請求の金額(損賠額)について 

・損賠額は、特許権を侵害した製品や特許権の対象となった技術など様々な要因で決定される。
・一般に特許権を侵害した製品の売上げが大きいほど、損賠額は大きくなる。
・特許権の対象となった技術の製品中に占める重要度が大きいほど、損賠額は大きくなる。
・2007 年 1 月~2017 年 11 月の統計によれば、日本の特許訴訟の損賠額の中央値は約 2,380 万円
・米国以外は特許訴訟の損賠額の中央値は数千万円〜数百万円程度
 →企業にとってはあまり大きい額ではない。
 →メーカーにとって特許権侵害の最大のリスクは差止めを受けること
・近年は損賠額の高額化の傾向あり。

 特許権を取得する理由 

<自社製品を販売するメーカーの場合>
・メーカーが特許権を取得する最大の理由は「差止めによる競合他社の牽制」
・具体的には、以下の効果を狙って特許権を取得する。
  ①競合他社は差止めを恐れて特許権の対象技術を使用しない
 →②競合他社の製品競争力低下
 →③自身の製品競争力が相対的に向上
 →④自身の製品の売上げ・利益向上に繋がる
・仮に①で競合他社が自社の特許権を侵害する場合には、裁判により他社製品を市場から排除する。
・研究開発   = 自社製品の製品競争力を向上させる手段
 特許権の取得 = 競合他社の製品競争力を低下させる手段
 →両手段の活用が企業利益の最大化のためには重要。

<自社製品を販売しない研究開発機関の場合>
・取得した特許権を他社にライセンスして、金銭報酬を得る
 →得た金銭報酬を新たな研究開発の資金とし、これを繰り返す

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